米テレビドラマの至宝『X-ファイル』キュレーター厳選! オススメ名エピソードまとめ【第1シーズン編】

『X-ファイル』は、1993年から2002年にかけてアメリカで製作されたSFテレビドラマである。 超常現象をテーマにしたストーリー展開や映画並みのロケが話題となり、世界中でヒットした。製作総指揮はクリス・カーター。 2016年1月からアメリカでシーズン10にあたるミニシリーズが放送された。

全208話におよび、FBI特別捜査官のフォックス・モルダー(デイヴィッド・ドゥカヴニー)とダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)が「X-ファイル」と呼ばれる超常的な事件に挑む姿が描かれる。第8シーズン~第9シーズンはドゥカヴニーがフォックス側と出演料を巡って争ったため、ドゥカヴニーの出番が減少した。

ウィキペディア

初回: 1993年9月10日

最終回: 2016年2月22日

放送局: フォックス放送


本作の重要テーマ「ミソロジー」

「ミソロジー」の主要要素

(遺伝子実験、政府の陰謀、エイリアンの有毒の血液(緑色)、人間とエイリアンの混血種、高い能力を持つ暗殺者)


キュレーター厳選! オススメ名エピソード厳選まとめ(第1シーズン)


『序章』(原題:“Pilot”)

オレゴン州の森で若い女性の変死体が発見された。腰に奇妙な斑点が残っていた他は、これといった外傷はない。続いて第2、第3の死体が発見された。彼らは皆、同じ高校のクラスメートだった。FBIで、通常の捜査で解決できなかった事件”X-ファイル”を専門に担当するモルダー捜査官と、新たに着任したスカリー捜査官がこの奇妙な事件を捜査することになり、現場へと向かった。二人は死体解剖のため、3人目の死者の葬られた墓を掘り起こす。しかしそこから出てきたのは、人間ではなく異様な生物の死体であった。しかもその鼻孔には地球上には存在しない材質の金属片が埋め込まれていた。

見どころ

シガレット・スモーキング・マンの存在感

UFOの存在を匂わす「時間の消失」設定

ペンタゴンの巨大な「秘密」資料保管庫が存在するという設定

「地球上には存在しない材質」の金属片埋め込み設定

モルダーのユーモアセンスあるキャラ設定

パイロット版のお手本


「導管」(原題:Conduit)

UFO飛来で有名な、アイオワのオカポジー湖で少女が行方不明になった。そして過去のX-ファイルには、少女の母親の名前がこの湖でのUFO目撃者として記録されていた。彼女の家を訪ねたモルダーとスカリーは、少女の弟がテレビのノイズ画面を見ながら、紙に0と1の数字を黙々と書き取る姿を発見した。彼は、テレビから姉のメッセージを受け取っているのだという。捜査の途中、少女の遊び仲間が現れ、失踪の夜少女はボーイフレンドに逢う予定だったと告げる。そして、その男も行方不明になっていた。不審に思ったふたりはふたたび湖へと向かい、この男の死体を発見する。

見どころ

サマンサ・モルダー(フォックス・モルダーの妹)の誘拐失踪という重要設定

エンディングの涙に象徴されるモルダーの人間味(弱さ)

二進法の暗号コード(TV砂嵐に潜ませる)設定

ケヴィン少年の印象深いキャラクター、存在感


「氷」(原題:Ice)

アラスカの研究所で科学者たちが互いに殺し合い、全員が死亡するという事件が起きた。モルダーとスカリーは真相を解明するために、他の科学者たちと現地へ急行。そこには、死んだ科学者たちが採取した25万年前のアイスコアのサンプルと、一匹の犬だけが生き残っていた。まもなく、この犬に噛まれたパイロットが暴れ出し、死亡した。体内からは不気味な幼虫のような生物が摘出された。地球外生命体の可能性があるこの生物が、研究者たちの死亡の原因であることが明らかになり、これを確保しようとするモルダーと、撲滅を主張するスカリーは口論の末互いに銃を向け合った。

見どころ

緊張感の高い恐怖と妄想の駆け引き

25万年前の氷にいた寄生虫というリアル感の高い不気味さ

隕石衝突による異星の生物という設定

極限に置かれた人間の本性


「堕ちた天使」(原題:Fallen Angel)

ウィスコンシン州で、深夜、山中に巨大な火の玉が出現。駆けつけた森林警備隊員が何者かに襲われ死亡した。同時刻、空軍の宇宙監視センターのレーダーが未確認飛行物体をとらえた。物体は山中に落下した模様。軍は事件を隠蔽するが、現場で回収作業をする兵士たちが謎の存在に襲われていく。調査に向かうモルダーは軍により拘束されそこでUFOによる誘拐経験者のマックスと知り合う。マックスは再び異星人に誘拐されると逃亡するが異星人を捕らえるため軍にも追われる。モルダーはマックスを助けようとするがその眼前でマックスは異星人に誘拐される。

見どころ

ディープ・スロートという謎に満ちた情報提供強力者の存在感

X-ファイル課閉鎖をたくらむFBI内勢力

マックス・フェニングの登場、存在感

UFOの存在に関するリアル設定


「イヴ」(原題:Eve)

3000マイルも離れたコネチカット州とカリフォルニア州で、同じ日の同じ時刻に、同じ手口の殺人事件が起きた。しかも、このふたりの被害者には、年齢も同じで顔もうりふたつの娘がいたのである。事件の関連性を調査するモルダーとスカリーは、このふたりの少女が体外受精児であり、この受精に関わった女医が遺伝子実験を行っていたことを突き止める。また、ディープ・スロートがもたらした情報によると、アメリカ政府は冷戦時代「リッチフィールド計画」なる極秘プロジェクトを進行させていたらしい。最強の兵士をつくるために、優性遺伝子をかけ合わせる実験を行っていたのだ。

見どころ

高い能力を持った子供が遺伝子操作によって誕生したというスーパー・ソルジャー計画設定

「イブ」という最強の兵士クローンたちの演技力、不気味さ

医師による優生学に関連する実験というリアル設定


「海の彼方に」(原題:Beyond the Sea)

スカリーの父親が急死した。悲しみをこらえ、仕事に取り組むスカリーが新たに直面した事件は、連続誘拐事件。犯人のこれまでの手口から、早く救出しないと被害者が殺害されるのは明白だった。そこへ、死刑執行を1週間後に控えたボックスという死刑囚から、自分の持つ豊能力によって誘拐犯の居場所を教えるとの連絡が入る。彼は、それと引き替えに死刑の中止を要求してきたのだ。ふたりは半信半疑でボックスと面会する。モルダーはこの死刑囚の言葉を真っ向から否定するが、スカリーは、ボックスが両親の結婚式に流れた父の好きな歌を口ずさんだため、この男を無視することができなくなった。

見どころ

ボッグスのリアル霊能力

懐疑主義のスカリーが霊能者を信じるというシーンは画期的設定

父親に対する複雑な感情を見事に表現

スカリーの内面が露わになる設定で二人の関係性に深みが増した


「E.B.E」(原題:E.B.E.)

ローン・ガンメン初登場エピソード。E.B.Eとは地球外生命体(Extraterrestrial Biological Entity)のこと。軍がUFOを撃墜する。現場近くに出くわしたトラック運転手が何か知っているとにらんだモルダーは行動を開始した。宇宙人にまつわる陰謀の核心に触れたエピソード。イラク上空に出現したUFOをイラク空軍が撃墜。NATOが回収した残骸と異星人を、米軍がトラックで移送しているらしい。情報を得たモルダーとスカリーは、トラックの運転手に接触するが、何の情報も得られない。積み荷の行方を追うモルダーに、ディープ・スロートが新たなUFO飛来の情報と写真をもたらした。しかし、スカリーの冷静な分析で、その写真は偽物であることが判明モルダーはディープ・スロートに偽の情報を流した意図を説明しろと迫る。異星人の存在を裏付ける物的証拠に遭遇する千載一遇のチャンスに巡り会ったモルダーは、とうとう、積み荷の最終目的地へたどり着く。

見どころ

「ミソロジー」の核心に迫る序章

ディープ・スロートの内面性を描いた

地球外生命体を主題にした王道エピソード

モルダーと同じ考えを持つローン・ガンメン初登場


「三角フラスコ」(原題:The Erlenmeyer Flask)

オープニングのスローガンは「TRUST NO ONE(誰も信じるな)」。これは作中のディープ・スロートの遺言。警察と激しいカーチェイスの末、海に飛び込んだ男の傷口からは、緑色の体液が流れていた。男が乗っていた車の持ち主は、ベルービ博士という遺伝子研究の専門家であった。モルダーらは博士を訪ねるが、博士は事実関係を否定した直後に死亡してしまう。スカリーは博士の研究室から押収したフラスコの中身を分析するが、それは地球上には存在しない細菌だった。一方、ベルービ博士の背後関係を洗うモルダーは、とある倉庫にたどり着き、水槽の中で生息する奇妙な人間を発見する。しかし、翌日にはすべての証拠は隠滅されており、ディープ・スロートが政府筋の仕業であることをほのめかす。

見どころ

凍り付くような恐怖と陰謀論が渦巻くストーリー展開

ディープ・スロートの遺言は後の重要な考えのベースとなる

エイリアンの胎児

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